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●倉田紘文 選
特選（1人）
音たてヽ空の破るヽ芭蕉林
木庭 布左江（熊本県熊本市）
入選（7人）
小鳥来る夢のつづきの中にゐる
図書館の窓方形に秋時雨
酔芙蓉女三人立ばなし
聞き上手ゐて縁先の小春かな
小鳥来て不開門をたたきをり
肥後菊としての蕾の揃ひ立つ
秋蒔の大根の芽の一列に
古賀 紀子（福岡県 大牟田市）
谷 喜美子（熊本県熊本市）
岩佐 よしえ（熊本県熊本市）
竹下 ツタエ（熊本県熊本市）
所﨑 玲子（鹿児島県 鹿児島市）
佐久間 和子（熊本県熊本市）
水上 誠（熊本県熊本市）
●坪内稔典 選
特選（1人）
座礁船たとえば冬のお城とか
山村 恵子（熊本県 玉名市）
入選（7人）
ぐみ熟れて祖母の時間がふくらむよ
鯊日和海へ眼鏡を落しけり
近く見て遠く見てゐる芒原
秋天を踏んでここまで来てしまひ
猿田彦へ飛び火しそうな曼珠沙華
ここだけの話広がる薮がらし
老人の日なり頬杖ついてみる
堀川 豊子（熊本県 山鹿市）
朱雀 竜太（熊本県 玉名市）
家入 元子（熊本県 大津町）
水田 絹子（熊本県熊本市）
赤峰 卓次（熊本県 西原村）
渡邊 佳代子（熊本県 菊陽町）
伊津野 ひろ（熊本県 御船町）
●寺井谷子 選
特選（1人）
紅葉して折々捨てしものはるか
汀 圭子（熊本県熊本市）
入選（7人）
生涯を一壺に納め人の秋
芋の秋肥後領五十四万石
黄葉していよよ銀杏城であり
碾臼の窪みの濡れて城の冬
秋思また地上に戻る観覧車
無重力になつた枯野のにわとり
戦後派と云はれて久し鰯雲
山澄 陽子（熊本県熊本市）
上田 寛稔（福岡県 大牟田市）
上村 孝子（熊本県熊本市）
松永 力蔵（熊本県熊本市）
荒牧 成子（熊本県熊本市）
竹原 とき江（熊本県熊本市）
つのだ ともこ（熊本県熊本市）
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